「逃げる」という言葉は、マイナスなイメージで捉えがちですが、人生では逃げることも必要な場面があります。

 

それは、生命が危険に晒されたときです。

 

「なに当たり前のこと言ってるの?」

と思われたかもしれません。

 

でも、あらゆる場面でそういう状況になっていても逃げない人が実際存在します。

継続は力なり、ばかりではない

目の前にライオンが現れて、襲われそう!

という状況にいたら、あなたはどうしますか?

逃げますよね。

いきなり動いたら、飛びかかってくるかもしれない、と思って動けなくても、なんとか逃げる方法を考えます。

それは生命の危険をわかっているからです。

 

ところが、

「仕事の人間関係がイヤでイヤで、毎朝会社に行きたくない」

友人がこう打ち明けてきたら、どう会話を続けますか?

 

「でもせっかく入社した大手企業なのにもったいない」

「どこの会社にもイヤな人はいるよ」

 

そう言って元気づけようとするかもしれません。

 

私たち日本人は、小さい頃から

「途中でやめてしまうことはいけないこと」

「やりかけたことは最後までやり遂げることが美徳」

という考えを刷り込まれています。

 

もちろん、それが間違っているワケではありません。

継続は力なり、という言葉通り、継続していくことが大きな力になっていくことは多々あります。

 

でも、それが生命を脅かすことであれば、続けることが美徳なワケがありません。

逃げてもいい

「会社がイヤでも死ぬワケじゃない」

そう考える方もいらっしゃると思います。

でも『過労死』『うつ病』など、生命の危機とまったく無関係というわけではありません。

 

日本人はとにかく我慢強いと言われています。

海外では『過労死』ということが現実に起こることが考えられないそうです。

 

先ほども書いたように、私たち日本人は

「継続する努力をするべき」

という考え方を美徳としています。

 

会社を辞めたいと考えても、

  • 次の就職先がすぐに見つかるかわからない
  • 収入が途絶えてしまう
  • まわりの人の目が気になる

いろんな要素が、転職を妨害します。

 

「辞めたい」と口にすることすら、気が引けてできない人もいるかもしれません。

 

でも、仕事は本来、自分や家族が豊かな生活を送るために資金であるお金を作り出す手段のはず。

それが、自分が壊れてしまうような仕事となってしまうのなら、その仕事は辞めるべきだと思うのです。

そしてそれは誰に恥じることもなく、当然の結果だと考えてほしいのです。

人生は選択の連続

意識・無意識に関わらず、私たちは常に選択して人生を送っています。

今日はちょっと寄り道して帰ろう。

いつもはこの店に寄るけど、今日はあっちのお店に行ってみよう。

そんなちょっとしたことで、事故に遭ったり、逆に事故を避けられたりすることもあります。

 

「逃げる」という言葉に抵抗があるなら、「選択」という言葉に置き換えてみるとどうでしょう。

それだと肯定的に捉えられませんか?

 

行動は同じでも、言葉次第でイメージは変わりますね。

イメージだけですけど。

 

あれもこれも「逃げる」だけで、なにも解決策を考えない人はもちろんダメですが、逃げた結果、人生がいい方向へ動くこともあるはずです。

 

行動できない理由』でもお話しましたが、人間は変化を嫌う生き物です。

その性質に逆らって、自分に変化を起こすことはとても苦痛が伴います。

それでも、自分を変える必要があるときも存在するはずです。

逃げた後どうするか

人生の岐路に立って迷っている人に伝えたい。

一見「逃げる」ように見えるその選択は、決して間違ってはいない

ということ。

 

問題は、逃げた後の行動だと思うのです。

 

会社を辞めて「もう働きたくないや」と、ダラダラしているのは良くない「逃げ」です。

辞めることを決めて、次の就職先を探して活動していくことは良い「逃げ」ではないでしょうか。

 

実際、会社を辞めて転職して、経済的には苦しくなったけど、精神的には天と地の差でとてもいい状態、という友人もいます。

その友人は、転職を考えていることをなかなか奥さんに言い出せず、悩んでいました。

でも精神的におかしくなってきたことを自覚できたとき、奥さんに告げたら

「全力で逃げなさい」

という意味の言葉を言ってもらえたそうです。

 

もしこのとき、奥さんから否定的な言葉を言われていたら、友人は逃げ道がなくなってしまっていたと思います。

大人だけでなく、子どもも逃げたいときはあります。

学校に行きたくない気持ちのときもあります。

ただのサボリかどうかはわかりにくいかもしれません。

でも1日や2日、休んでもいいよという逃げ道はあってもいいと思います。

 

 

なにかから逃げたら、その後の行動はとても重要です。

あとから「逃げた」のではなく、「選択した」のだと証明できるような結果になればいいのです。

そのためにも、

  • なぜ現状から変わりたいのか
  • 現状から変わって、その後どうしていくつもりなのか

を、自分の中できちんと考える必要があります。

 

生命を脅かすような状態からは、逃げてもいいのです。いえ、逃げるべきです。

逃げることは悪いことではありません。